ジャン=フランソワ・ミレー『晩鐘』(1857-1859)
ジャン=フランソワ・ミレー『晩鐘』(1857-1859)

信仰について

 

「信仰」と聞くと、何か特別なことをするように思えます。

 

しかし、「信仰」という心の働きは、そんなに珍しいものではありません。

 

「神はいる」と考える人は文字通り信仰しているわけですが、「神はいない」と考える人も、「神がいないと信じている」のであって、信じるということをしていることに変わりはありません。

 

そして、「神はいない」と信じている人も、「お金」や「地位」や「名誉」や「自分の能力」は信じているわけです。

 

もちろん、これについては「神はいる」と信じている人も同じでしょう。

 

ただ、「お金」や「地位」や「名誉」や「自分の能力」はどこまでも頼りになるものではありませんから、それらだけを信じて生きるときには、私たちは、不安ベースで生きることを強いられます。

 

それに対して、自分を愛してくださる神を信じて生きるときには、喜びベースで生きるようになります。

 

「神はいる」と信じる人と「神はいない」と信じる人は、第三者の目にはほとんど違いはないように見えるかもしれません。

 

しかし、その人生の内実は全く違ったものになるのです。