フランス・ハルス『福音記者ヨハネ』 (1625-1628)
フランス・ハルス『福音記者ヨハネ』 (1625-1628)

福音について

 

教会では、教会以外の場所では聞くことのできない話を聞くことができます。

 

それが「福音」です。

 

この言葉、お聞きになったことがあるかもしれませんが、平たく言うと、キリストが語り、体現したメッセージのことです。

 

「福音」というといかにも専門用語という感じですが、「福音」と訳されている言葉を直訳すると、「良い知らせ」という言葉です。

 

簡単な言葉ですが、実際のところ、専門用語です。

 

戦地からの伝令が伝えてくる、戦争に勝利した知らせのことを「良い知らせ」と言ったのです。

 

この「良い知らせ」こそ、教会以外の場所では聞くことができないものです。

 

受験をめぐって、就職をめぐって、出世をめぐって、家庭の中でも、人生に戦いは付き物です。

 

ですから、どこへ行っても結局のところ私たちが聞く言葉は、「もっと頑張れ」という言葉です。

 

私たちは勝利を目指して、人生の終わりまで頑張りつづけなければならないのです。

 

けれども、教会はこう言います。

 

「あなたは愛されていて、赦されて、生かされている。だからもう大丈夫」。

 

戦いのさなかにあるはずの私たちに、この知らせが届けられました。

 

これが「良い知らせ」です。

 

私たちはもう、戦って勝利を得ようとする必要はありません。

 

一番の決定的な勝利は、すでに得られているのです。

 

どうぞ「福音」を聞きに、教会にいらしてください。

 

本当の人生がそこから始まります。