
アドベントのキャンドルを出しています。
このロウソクには1本づつに意味があります。
今日はそれをご紹介します。
まず、「アドベント」という言葉ですが、日本語では「待降節」と訳されます。
キリストの降誕を待ち望む期間です。
12月25日のクリスマス(←これは、「キリストのミサ」という意味)の前の4週間のことを言います。
12月25日の置かれている週が「アドベント第4週」。
その週の初めの日曜に、4本目のロウソクに火をともします。
その前の日曜に、3本目のロウソクに火をともします。
その日から、「アドベント第3週」がはじまります。
その前の日曜に、2本目のロウソクに火をともします。
その日から、「アドベント第2週」がはじまります。
その前の日曜に、1本目のロウソクに火をともします。
その日から、「アドベント第1週」がはじまります。
ロウソクの色は、クリスマスの典礼色とされる「紫」が使われるのが一般的のようです。
「紫」に は「悔い改め」や「待望」の意味があります。
さて、1本ごとの意味ですが、……。
1本目のキャンドルは「預言のキャンドル」と呼ばれ、「希望」を表しています。
キリストは聖書の預言の成就としてお生まれになった、私たちの希望です。
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。
ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。
権威が彼の肩にある。その名は、
「驚くべき指導者、力ある神
永遠の父、平和の君」
と唱えられる。
(旧約聖書イザヤ書9章5節)
2本目のキャンドルは「天使のキャンドル」と呼ばれ、「平和」を表しています。
キリストのご降誕を告げたのは天使です。
天使は、旧約聖書の詩篇から、「地には平和」と賛美しました。
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、
夜通し羊の群れの番をしていた。
すると、主の天使が近づき、
主の栄光が周りを照らしたので、
彼らは非常に恐れた。
天使は言った。
「恐れるな。
わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
これがあなたがたへのしるしである。」
すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、
神を賛美して言った。
「いと高きところには栄光、神にあれ、
地には平和、御心に適う人にあれ。」
天使たちが離れて天に去ったとき、
羊飼いたちは、
「さあ、ベツレヘムへ行こう。
主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」
と話し合った。
そして急いで行って、
マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。
その光景を見て、羊飼いたちは、
この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。
聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。
しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、
思い巡らしていた。
羊飼いたちは、
見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、
神をあがめ、
賛美しながら帰って行った。
(ルカによる福音書2章8節から20節)
3本目のキャンドルは「羊飼いのキャンドル」と呼ばれ、「喜び」を表しています。
キリストのご降誕が最初に告げられたのは羊飼いたちに対してです。羊飼いたちは飼い葉桶に寝かされている幼子イエスを見出し、喜びに満たされました。
4本目のキャンドルは「ベツレヘムのキャンドル」と呼ばれ、「愛」を表しています。
神の愛の現れであるキリストが生まれた場所はユダヤのベツレヘムです。
そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、
登録をせよとの勅令が出た。
これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。
人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。
ヨセフもダビデの家に属し、
その血筋であったので、
ガリラヤの町ナザレから、
ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。
身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。
ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、
マリアは月が満ちて、
初めての子を産み、
布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。
宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
(ルカによる福音書2章1節から8節)
写真にはもう一本写っていますが、一番奥の少し大きなキャンドルは「キリストのキャンドル」です。
「希望」、「平和」、 「喜び」、「愛」は、わたしたちのために与えられたキリストです。
感謝して、この期間を過ごしたいと思います。
希望を抱いて、平和を喜び、愛を現して。
ちなみに、クリスマス当日(25日)よりも、クリスマス・イブ(24日)の方がお祭りっぽいですが、それにも理由があります。
ユダヤでは、「日没からが一日の始まり」なんです。
だから、クリスマス・イブ(evening=夜)は実は24日ではなくて、25日に入っていることになるわけです。
それで、盛大にお祝いするわけです。